お知らせ
2021/06/28

【資料無料公開】すべての子ども・若者のためのセーフガーディング

LGBTQの子どもにも安全な場を。
性の多様性を前提にしたすべての子ども・若者のためのセーフガーディング「レインボー・セーフガーディング」を制作。
指針と行動規範をプライド月間に合わせ、無料公開します。



認定NPO法人虹色ダイバーシティと認定NPO法人ReBitは、6月28日に、性の多様性を前提にしたすべての子ども・若者のためのセーフガーディング「レインボー・セーフガーディング」を制作しました。
本資料は、日本国内の子ども・若者支援団体とLGBTQ支援に携わる団体とその支援者らが、その活動においてLGBTQの子ども・若者やその周囲の子ども・若者を傷つけることが決してないよう、予防的取り組みを促進するために策定されました。

多くの子ども・若者に関わる団体に活用してほしいという想いで、作成した指針及び行動規範を無料で公開します。

<概要>
・名称:性の多様性を前提にしたすべての子ども・若者のためのセーフガーディング「レインボー・セーフガーディング」
・制作:認定NPO法人虹色ダイバーシティ、認定NPO法人ReBit(五十音順)
・アドバイス:NPO法人きづく

<ダウンロード>
・PDF版
レインボー・セーフガーディング_指針_2021年6月版(pdf)
レインボー・セーフガーディング_行動規範_2021年6月版(pdf)
・ワード版
レインボー・セーフガーディング_指針_2021年6月版(word)
レインボー・セーフガーディング_行動規範_2021年6月版(word)


<プロジェクトの意義>
子どものセーフガーディングとは、虐待や搾取をはじめ、子どもを傷つけるどのような行為も許さない環境づくりと、その予兆やSOSを見逃さない取り組みです。

LGBTQであり、かつ、子ども・若者であるということは、現在の日本社会の中では多重のマイノリティ性を持つということを意味します。特に、LGBTQの子ども・若者は自死やいじめにおけるハイリスク層であり、適切な支援と安心できる場づくりが求められています。

しかし、子ども・若者支援の現場で、LGBTQの子どもや若者の存在が想定されておらず、参加した子ども・若者が傷つけられることがあります。また、LGBTQの支援の現場でも、子ども・若者に対する配慮が足りず、問題が生じることがあります。こうした事態に対応するため、性の多様性を前提にした、子ども・若者のセーフガーディングの考え方を広げる必要があります。

性の多様性を前提にしたすべての子ども・若者に関するセーフガーディング「レインボー・セーフガーディング」は、子ども・若者支援団体とLGBTQ支援に携わる団体とその支援者らが、その活動においてLGBTQの子ども・若者やその周囲の子ども・若者を傷つけることが決してないよう、予防的取り組みを促進するために策定されました。LGBTQやその周囲の子ども・若者に関わるすべての支援団体および関係者が、支援活動(相談、居場所づくり、教育、交流、オンラインでの支援など)の現場における子どもへの加害・子どもの被害を未然に防ぐため、本指針に基づいて活動を行うよう呼びかけます。
また、子ども・若者に関わる活動をする全ての団体が本指針・行動規範を無償で活用することができます。

<声・事例>
・児童館のイベントの景品が男の子と女の子で違っていて、本当は男の子用の景品がほしかったけど、「女の子なのに」と言われそうで言えなかった。また、女の子は「ちゃん」づけで呼ばれるのも嫌だなあと思っている。

・習い事のコーチを信頼して、好きな男の子がいることを伝えたんだけど、お母さんに勝手にアウティング(暴露)されてしまった。

・トランスジェンダーの弟がいる。男の子の名前で呼んで欲しいと本人も言っているのに、周囲の子たちが今も以前の女の子の名前で呼んでいるのを聞くのが辛い。また、私のクラスメートたちも「お前の妹って、男なの?」などと嫌がらせで聞いてくる。

・LGBTQの居場所づくり団体がやっているイベントに初めて参加したら、みんなの前で「どんな人がタイプなの?」と聞かれて、アセクシュアル(どの性別も恋愛の対象にならない)と言えなくなったし、居場所がないように感じた。

・LGBTQのイベント運営の手伝いをしているが、年上のスタッフで距離感がなんだか近い人がいる。昨日はついに個人的なメッセージが来たけど、どうしたらいいのかわからない。

・LGBTQのイベントに初めて参加した子が「レズ」と言ったら、前からいるスタッフが「そういう言葉はこの場ではダメ」と理由も伝えずに強い調子で注意して、その子は全く話せなくなっていた。
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