
毎年6月は「プライド月間(Pride Month)」と呼ばれ、日本をはじめ世界各地でLGBTQに関する啓発活動や、多様性を祝福するイベントが実施されています。
今回は、プライド月間の成り立ちやフラッグの意味、そして誰もが自分らしく過ごせる社会に向けた身近なアクションをご紹介します。
プライド月間の成り立ち、始まりは1969年の社会運動
なぜ毎年6月がプライド月間と呼ばれるようになったのか、その歴史的な背景をご紹介します。
1969年6月28日、ニューヨークのゲイバー(※)「ストーンウォール・イン」に警察の手入れがなされたことを発端に、当事者たちが自らの尊厳(プライド)をかけて抵抗を行い、それが各地に広がっていくという出来事がありました。これがきっかけとなり、セクシュアルマイノリティの権利を求める社会運動が大きく前進することになります。
※当時は、男性同性愛者だけでなく、セクシュアルマイノリティ全体に対して「ゲイ」という言葉が使われていました。
パレードの広がりと日本での動き
翌年1970年6月には、この出来事を記念したデモ行進がニューヨークやサンフランシスコなどアメリカ各地で開催されました。
それぞれの性のあり方と「プライド」を祝福し、公正で平等な社会を求めるこの動きは次第に世界中へと広がり、現在の「プライドパレード」や「プライド月間」につながっています。日本においても、1994年に東京で初のプライドパレードが開催されて以降、現在は全国各地で様々なイベントが行われる他、企業や自治体などでも、プライド月間にあわせた取り組みが行われています。
街を彩る「プライドフラッグ」の意味
プライド月間になると、街中やイベントで「レインボーフラッグ」を目にする機会も増えます。現在、性の多様性やLGBTQのシンボルとして、様々な「プライドフラッグ」が使われています。
6色のレインボーフラッグ
1978年にアメリカで考案されたレインボーフラッグは、LGBTQ+の尊厳と連帯を表す国際的なシンボルです。誕生当初は8色だったのですが、変遷があり、今では「6色」のフラッグが主流となっています。
また、バイセクシュアル(マゼンダ・ラベンダー・ブルーの3色)や、ノンバイナリー(イエロー・ホワイト・パープル・ブラックの4色)など、それぞれのセクシュアリティやジェンダーアイデンティティにも固有のフラッグが存在します。
プログレッシブ・プライド・フラッグ
近年では、6色のレインボーに「白・ピンク・水色・茶色・黒」の5色を矢印の形で加えたフラッグを目にする機会も増えています。
白・ピンク・水色はトランスジェンダーを、茶色・黒色は人種的なマイノリティを表しており、LGBTQコミュニティにおける多様な人々をより包摂し、特に課題が可視化されにくいテーマについての認知を高めようとする意味合いが込められています。

プライド月間にできるアライアクション
すべての人が自分らしく暮らせる社会づくりのために、今日から始められる身近な「アライアクション(理解し、行動するヒント)」をご紹介します。
- 知る・学ぶ: 本や映画、信頼できる情報を通じて、多様な性のあり方や経験について知る機会をつくってみる。
- ポジティブに話題に出す: LGBTQに関連するニュースや今日のような記念日について、家族や友人とポジティブな話題として共有してみる。
- レインボーグッズを身につける: 6色のレインボーや各フラッグのデザインを取り入れた小物を身につけたり、その意味を周囲に話してみたりする。
- 日常の環境を想像する: カミングアウトしている人が身近にいるかどうかにかかわらず、「ここにいる」という前提に立ち、誰もが過ごしやすい言葉遣いや環境になっているかを考えてみる。
一人ひとりの小さな変化が、誰かの過ごしやすさにつながります。このプライド月間が、多様な性と生き方について知り、自分にできることを考えるきっかけになれば幸いです。