お知らせ プロジェクト実績

diverseeds2025 採択団体一覧

diverseeds(ダイバーシーズ)は、LGBTQ分野に取り組むユースリーダーの挑戦を応援するプログラムです。
2025年度は、UNESCO(国連の教育・科学・文化機関)と協働し、LGBTQに取り組むユースリーダーを応援します。

全国各地から 28プロジェクト・58名 の応募をいただき、そのなかから 11プロジェクト・8地域・39名 のユースリーダーを採択させていただきました。2025年9月から2026年3月にかけて、助成総額105万円の資金的支援と伴走や研修等の非資金的支援を提供します。

採択団体を下記に紹介いたします。


あきたにじいろユース/Akita Rainbow Youth(秋田県)

団体概要

秋田県内のユースが共に活動できる拠点をつくりたいという思いから、今回のプロジェクトを機に立ち上げました。新しい試みとして、秋田県でユースを集い、セクシュアリティについてたくさんの方に関心をもってもらうこと、仲間と繋がる居場所となれるようにこれから精一杯頑張ります!

プロジェクト概要

LGBTQ当事者や支援者、興味を持つ方にとって学び、居場所となるように、 秋田県で、1日イベントを開きます。
学校教育や、民族、医療などの面から学べるようなブース出展と、地方のLGBTQに関して考えることができるようなトークショーを予定しています。また、参加者の方が自由に交流し、居場所となれるように交流スペースをつくります。


Up&Forward(全国)

団体概要

Up&Forwardは、2021年に医学生有志によって設立されたマイノリティ医療教育団体です。私たちは、自大学においてLGBTQ+フレンドリーな医療の実現を目指し、学内外で医療系学生や医療従事者に向けて講義を実施してきました。教育活動として、自大学の医学部1-3年生に対する講義、教職員向けのFaculty Development研修VOD、他大学や医療系学生団体での講義などの実績があります。また、日本医学英語教育学会・日本医学教育学会での論文発表、日本医学教育学会でのシンポジウム発表などと学術的成果も得られています。このように、教育・医療の現場における理解促進と環境改善に継続的に取り組んできました。

プロジェクト概要

本プロジェクトの最大の目標は、マイノリティ医療教育を全国の医療系学生に届けるため、持続可能な団体体制を新たに立ち上げることです。設立メンバーが2026年に大学卒業を迎える中で、これまで蓄積してきた教材や講義経験を継承し、活動を長期的に継続・発展させるための基盤整備が必要となっています。具体的には、運営体制の明確化や意思決定プロセスの構築に加え、WebサイトやSNSの整備による対外発信力の強化、全国の大学からの新規メンバー募集を行います。また、セミナーや説明会を通して活動の認知度を高め、協力校や登壇機会の拡大も目指します。


LGBTQユースサポート・プライドプロジェクト(兵庫県)

団体概要

プライドプロジェクトは、セクシュアリティに関わらずすべてのユース(10代〜23歳以下のこども・若者を当団体では指す)が居場所を感じることのできる社会を実現することを目的に、年間100名の利用するLGBTQユースの居場所づくりを始め、年間40ヶ所の講師派遣、その他支援事業を阪神地区を中心に行っています。

プロジェクト概要

団体構成員を対象に、性暴力を起こさない支援体制を構築するためのチームビルディングと、セーフガーディングの見直しを目的としています。現在、当団体では他団体の事例を参考に、規範を策定し、構成員に誓約書を提出させています。今回の研修参加を通して、規範内容の見直し・改善を行い、構成員の性暴力に対する意識向上と団体としての活動の完全性を高めます。またその取り組みを生かして講師派遣をさらに地域に展開します。


CueFile(愛知県)

団体概要

CueFile(キューファイル)は、名古屋を拠点に活動を始めた、10代・20代向けLGBTQ+イベントの実現を目指す「前向きなLGBTQ+コミュニティ」です。安心して集まれるだけでなく、そこから新しいつながりが広がるイベントをつくりたいと考えています。また、「知らなかったことを知る」「気付きを持ち寄る」過程そのものを歓迎し、楽しめる雰囲気を大切にします。学びや発見を通じて自分をアップデートできる場を育み、そこで得たつながりから新しい挑戦が生まれる“きっかけの場所”としての役割を果たしていきます。

プロジェクト概要

名古屋でLGBTQ+に関心を持つ10〜20代ユースの「出会い・つながり・学び合い」を目的としたプロジェクトです。安心できる居場所は増えつつありますが、前向きな交流や同世代同士が刺激し合える空間はまだ少ないのが現状。CueFileでは、運営メンバー顔合わせのプレイベント、交流イベント、振り返りの打ち上げといった3段階の企画を通して、一度きりで終わらない関係性を育てます。多様な考え方に触れ、「そういう生き方もある」と気づき合える場を地元で実現します。


ここのへや(東京都)

団体概要

ここのへやは、10〜20代の若者が安心して集まり、交流や学びを深められる居場所と、性や心身に関する悩みを気軽に相談できるユースクリニックを運営する団体です。月1回の対面活動やオンライン等での相談を通じ、孤独感の軽減や自己肯定感の向上を支援し、地域とのつながりを強化します。また、若者が自分の健康課題や生きづらさについて安心して知り、話し合える機会をつくることで、誰もが「そのままの自分」でいられる環境を大切にします。心身のサポートや仲間とのつながりを通して健康課題の解決をめざし、SRHRを身近に感じながら自己決定や他者との関わりを考えるきっかけを提供し、守るための選択肢を広げる活動を行っています。

プロジェクト概要

ここのへやプロジェクトは、13〜25歳の若者を対象に、安心できる居場所支援とユースクリニック(相談支援)を行う団体です。月1回の対面交流(難しい場合はオンライン)を通じ、遊びやイベントを楽しみながら自己肯定感を高め、孤独感を防ぎます。性や人間関係に関する悩みや日常のモヤモヤを気軽に相談でき、若者の健康課題の改善を目指します。差別や偏見を解消し、福祉・教育・医療と連携して「ただそこにいてもいい」と思える場を大切にします。誰もがありのままを尊重され、本音を語れる仲間やアライを広げ、若者が自分らしく生きられる社会の実現を目指しています。


GSA Hamamatsu Japan(東京都)

団体概要

GSA Hamamatsu Japanは全国の仲間によるLGBTQ+啓発団体です。すべての人の平等と幸せを大切にし、まずは私たちが心温かいコミュニティであることを心がけています。身近な友人やクラスメイトが他人の視点に立ち支援の声を上げられるよう、まずは私たちからアライの輪を広げることを目指しています。今年は学校やポップアップスペースでPurple Fridayというオランダ発祥のLGBTQ+啓発イベントを開催し、講話・展示・クイズ大会等を実施しました。紫色を身につけることで連帯や支援を表現します。資金はクラウドファンディングで集め、地域団体や学校関係者と協力し、NHK「虹クロ」の取材も受けました。

プロジェクト概要

「自分らしさ」をテーマに、1月に第3回Purple Fridayを開催します。「夢を見つけるイベント」として、自信を失ったり夢を見つけられなかったりする10代の若者が安心して参加できる場を目指します。焦点はLGBTQ+、障がい、外国にルーツを持つ人など多様な背景ですが、当事者かどうかは関係ありません。ワークショップやレインボーフラッグ作りを通して個性や多様性を理解し、どんな人も同じように悩みや夢を持つ存在だと気づくきっかけを作ります。GSAメンバーが同世代の視点で企画を深め、参加者が自分らしさを追求し、他者の個性も尊重できる場をつくります。


Safer Garden(京都府)

団体概要

同志社大学の学生サークルSafer Gardenです。2023年の活動当初、Gender Gardenという名でSOGIを中心に活動していました。他の人権問題の交差性を感じ、25年よりSafer Gardenとして名前を改め、テーマも在日外国人や紛争など幅広くして活動しています。活動内容は週1のミーティングと、隔週木曜日はメンバー以外に開放したセーフスペースを提供しています。映画祭などイベントも開催しています。学生一人ひとりが花咲けるような、Saferなキャンパスづくりを目標としています。
活動例
ワークショップ開催(23、24年春)
SDA室レインボー月間イベント共催(24、25年6月)

プロジェクト概要

同志社大学での性的マイノリティに関する支援を増やす!

現在同志社大学では性的マイノリティへの支援が限られており、SOGI専門のカウンセラーや関連授業・教授が不足しています。

これらを解決するためにSafer Gardenは存在します。しかし存続が危ういことが問題です。そこで、今年度終了までに大学へ性的マイノリティに関する支援を増やすことを提言します。ポイントは以下の通りです。
①知識にアクセスできる環境づくり
→教授・授業・書籍を増やす・大学院や他大学との協力
②SOGIに特化したカウンセリングの提供
③Safer Gardenへの支援
→正式な広部と部室の確保


東北大学性を考えるサークルAROW(宮城県)

団体概要

東北大学性を考えるサークルAROWは、日本に充実した性教育を定着させることを目標に2019年に設立されたサークルです。「性をまじめにオープンに!」をキャッチフレーズにセクシュアルマイノリティ、性暴力などあらゆる「性」に関する問題に取り組み、幅広い分野で活動しています。各種活動として、読書会・部誌制作・大学祭出店などを行うほか、学内で安心して性を話せる場を作るために、キャンパス内のDEIスペースで学生や教職員向けのイベントを開催しています。外部イベントに出展したりコラボ企画を実施したりするなど学外に向けても活動してきました。こうした活動が評価され、第12回東北大学澤柳DEI奨励賞を受賞しました。

プロジェクト概要

私たちは多様な性に関する実態調査を実施し、学生間の関わりでも活用できる新ガイドラインを作成し、イベントの実施を通して周知します。現在東北大学で策定されているガイドラインは、主に当事者学生や教員に向けたものです。そのため、全学生を対象としたアンケート・インタビューを行い、学内の現状を把握した上で、環境整備を大学に提言します。そして、多様な性にフォーカスした新ガイドラインを作成し、パンフレット作成・調査報告会やワークショップの開催などのイベントを実施して周知を図ります。2021年に実施した多様な性に関する調査の経験を生かし、大学側にも働きかけながら、誰もが触れられるガイドラインの作成を目指します。


にじライフ(東京都)

団体概要

任意団体「にじライフ」は、LGBTQ+当事者の医療アクセス改善を目的として2025年7月に設立された学生団体です。早稲田大学の学生2名が代表を務め、当事者とアライが協働してプロジェクトを推進しています。経済産業省「ゼロイチ」採択事業、diverseeds2025採択事業、Tokyo Startup Gateway 2025審査中など、複数の公的プログラムで採択・参加実績があります。現在、全国の大学LGBTQ+サークルと連携したニーズ調査を実施し、β版ヘルスケアアプリの開発を行っています。

プロジェクト概要

SOGIEに関わらず、すべての人が安心して質の高い医療を受けられる社会を目的とし、安心して医療を受けられる環境整備を支援するヘルスケアアプリを開発しています。当事者向けにはLGBTQ+フレンドリー医療機関情報・匿名相談コミュニティ・専門家相談機能を、医療機関向けにはSOGIE研修プログラム・認定システムを提供し、双方でのアプローチを通じて医療現場でのSOGIE格差解消を図ります。当事者へ質の高い医療アクセスの実現を目指します。


にじLOVE(京都府)

団体概要

私たちは龍谷大学宗教部(人権担当)と連携し、京都レインボープライド・東京プライドに出展しました。当事者や、周囲の方の声や悩みを受け、「1人じゃない」と感じられる共感ボードや、日頃の思いを吐き出せる「愚痴コレ」を実施し、多くの来場者が参加しました。得られた言葉や気づきは学内掲示板にも掲載し、学生に向けた啓発活動を展開しており、多様な価値観や立場に触れ、互いへの理解や共感を広げるきっかけづくりに取り組んでいます。

プロジェクト概要

今後は大学内でAlly(支援者)の存在を可視化する啓発プロジェクトを進めます。Allyの意思を示すステッカーやストラップなどを制作し、学生や教職員が日常的に身につけられる形で展開する予定です。寄せられる声やニーズに応じ柔軟に改良し、ポスター掲示や情報発信も行います。支援の意思が“見える”ことで安心感や話しかけやすさが生まれ、違いを認め合い誰もが自分らしく過ごせる環境づくりに繋げていくのが目標です。


弘前大学LGBTQ+サークルぷらうど(青森県)

団体概要

弘前大学(青森県弘前市)を主な拠点に、LGBTQ+当事者やサポーターの居場所作りをしています。昨年6月に発足、10月に活動を開始し、月に2回のミーティングを続けてきました。また八戸市で開催された青森レインボーパレード2025ではボランティアスタッフとして参加するなど、県内での活動を広げていきたいと考えています。

プロジェクト概要

①広報の強化
現メンバーのほとんどが卒業年度という来年度以降の継続に不安が見える中で、直近の広報活動及び今後の活動で使用できるグッズ作りやWeb・会報などの作成を行いたい。居場所を必要としている人に対して一人ではないこと、居場所はあることを伝える活動をしていきたい。
②イベント開催
弘前大学には男女共同参画推進室という機関は存在するものの、主に教授などの世代の認知度や意識の低さを感じる。LGBTQ+について取り扱う授業も存在するが、学部が限られる。大学をより安全な環境にするために、主に大学の教授世代をターゲットに各学部の学生も参加できる講義を開催したい。県内の関連団体にゲスト講師を依頼したい。